パプワな人々 2






速水VS桜小路・黒沼



「・・で、今日の用件はなんだい、若旦那」

「単刀直入に言いましょう、黒沼先生。桜小路を下ろしてください」

「却下だ」

「即答ですな」

「若旦那、あんた私情でモノを言っているだろう。この俺がそんな要求を飲むと思っていたのか?
あんたがそういう考えなら他の芸能社で興行をしてもいいんだぜ」

「判りました。大都の劇場は提供しますから主演男優を変更してください」

「そりゃ、あんたにとって最高級の条件じゃねぇかッッ(こぉぉの『俺様』社長っっ!!)」


バタンッ


「速水社長! 最近僕がマヤちゃんの出演する舞台のオーディションを受けても通らないのは、
あなたが後ろで手を引いていたからなんですね!?」

「おや、不思議だな。そんなことがあったのか、知らなかったよ。全然心当たりナシだ。
いや不思議だね」

「なんでも不思議で片付けないでくださいッッ。今の話もしっかり聞かせてもらいましたよっ」

「ああ、そうだったか。すまんな」

「なんですか、その反省のない態度。訴えて高額で勝ちますよっ!
全く、速水会長は手段を選ばないと有名ですが、あなたも相当やり口が汚いですね」

「オヤジの悪口はどうでもいいが、俺の悪口はムカつくな」

「悪口ではなく事実です。30過ぎた男の嫉妬はネバっこいから困りますね」

「鼻にもひっかけられんオトモダチ野郎に言われる筋合いはないな」

「・・あなたとは一度きちんと話をした方がいいかもしれません」

「俺もその必要性を感じているよ」





「黒沼先生、止めなくていいんですか?」

「俺をあの諍いに巻き込むつもりか!? 放っておけ。どうにも手がつけられないようなら北島を
送り込めば済むことだ」

「うわぁ、マヤちゃんお気の毒に」

「いいんだよ、あいつは天然だから自分が争いの元だと判っとらん。いや、むしろ早く気づいてくれと 言いたいよ、俺は・・」




<Fin>



速水VS桜小路、第2弾です。
互いに言いたい放題で気持ちがいいくらいです。
原作でもこれくらいやってくれないかなぁ・・(無理だって)

マヤが天然すぎて、このペースには入れにくいのが難ですね。